サリエーリ音楽塾 コラム |
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パッヘルベルのカノン |
皆さん、パッヘルベルのカノンという曲を知っていますか? タイトルがわからなくても曲を聴けば、大抵わかると思います。 「カノンとジーグ」というのが正しいタイトルです。 有名なカノン部に急速なジーグ部がくっついて一つの曲です。 mp3を用意しました。まずはお聴き下さい。 カノンその1 フルサイズ(ジーグ付き)ですので時間はたっぷり7分ですが 最初の2分くらいを聴いてもらえればいいと思います。 よく知ってるカノンだと思います。 優雅で静かで美しいという感じですね。 さて、では次にこれをお聴き下さい。 カノンその2 どうでしょう? カノンライクでアップテンポな曲がお聴きいただけたかと思います。 もちろんこれもカノンです。 決してアレンジものではなく正真正銘のパッヘルベルのカノンです。 そしてもう一つ言うならこれが「正しい」カノンなんです。 パッヘルベルはバロック時代の音楽家です。 当時の楽器はあまり発達していませんでした。 今ほど遅く弾くことも速く弾くこともできなかったんですね。 特に遅く引き伸ばした音というのは出せなかったんです。 音に感情をこめるという概念は今ほど強くありませんでした。 やがて18世紀、19世紀、20世紀となって 楽器が発達してくると演奏様式も変化しました。 情緒のある曲はたっぷりと感情をこめるようになっていったのです。 その到達点が最初に聴いてもらった演奏です。 我々にはおなじみの演奏様式です。 しかし、最近はバロック音楽はバロックの様式に戻して演奏しよう という試みが盛んになってきています。 そもそもバロックの音楽家たちは 感情を込めた演奏のためには曲を作っていないのです。 今後登場するカノンの新録音は 2つめのような演奏が増えていくでしょう。 皆さんはどちらを支持しますか? |
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